障害者雇用の不安と喜び

経営者、管理職のみなさん、こんにちは。
今日は4月に法改正された「障害者雇用促進法改正」についてお話ししたいと思います。詳しい内容は厚生労働省のホームページをご覧くださいね。今回は、私が実際に障害者雇用を行った経験から感じたことを共有します。
指定管理業務を受託していた際、「障害者と高齢者の雇用促進」を掲げていました。プロジェクトを立ち上げたばかりで、組織は不安定でガタガタ。しかし、委託先からの指摘によって、障害者と高齢者を採用することになりました。
「えぇ!無理」・・・ プロジェクト自体がアチコチで問題が勃発している中で、高齢者ならともかく、障害者を雇用するのは難しいと感じたのです。障害者の規定も身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)と幅広く、重度(級)も様々です。何より私たちは障害者の雇用、一緒に働くのが初めてだったんです。う~ん どうしたらええねん?
そこで、委託先担当者と相談しながら、自立支援のサポートを受けつつ仕事を通じて社会生活を学ぶという自閉症の方を1人採用することになりました。何件がの施設に声をかけ、10人ほど面接をしました。何も聞かされていなければ、自閉症とはわからないくらい、しっかりと受け答えができる方々です。既存のスタッフとのバランスを考慮しながら、心苦しくも1人だけ採用しました。
採用したのは19歳の青年。はじめは施設の職員が彼と一緒に作業を学び、徐々に一人で行うようにしました。同時に、我々は職員から彼に対する声かけや指示の方法、接し方を教えてもらいました。いざ始まってみると、彼のもともとのパーソナリティの素晴らしさに加え、真面目さや努力家な姿勢にスタッフも自然と仲間として接することができました。
しかし!不安は常にあります。「彼に何かあってはならない」とのプレッシャーは重く、常に細心の注意が必要です。スタッフの中には冷たい対応をする人も。忙しい時は彼に気を配る余裕がないこともしばしば。(帰る時間に声をかけられず、ずっと椅子に座って待っててくれていました。ごめん!)時間がない中での施設とのミーティングや、彼のご両親が仕事ぶりを見に来る「参観日」などのスケジュール調整も大変でした。
彼から学んだ障害者雇用の重要性と、一緒に働いた喜びや苦労は社会人として貴重な経験です。多様性が叫ばれる今、その経験にいろんな思いがあふれ出ます。一緒に働けて良かった。
しかし、従業員40人以上に対して障害者雇用1名以上という基準は、会社の業種や経営状況により難しいこともあります。また、どんな障害でどの度合いか?によって採用できる人とそうでない人に分かれる現実もあります。また、彼らはとてもセンシティブです。私たちの思いを感じ取り、その反応に戸惑うこともあります。
大企業ならともかく、多くの中小企業では「わかっているけれど、どうしたらいいのか」と悩む問題です。(※雇用する際、どこの施設に声をかけるのかもわかりませんよね。)できる会社、できない会社がある中で、少なくとも「数合わせの雇用」ではなく「他のスタッフと同じように会社にとって大切な人」としての雇用をどう実現するかが重要だと思います。
経営者がどう判断し、既存のスタッフも含めどう行動するかが問われています。それこそ、一人で考えるのはなく、まずは同規模の会社で障害者雇用をはじめている会社の声をききながら皆で考えていきませんか?
そのために、私の経験が少しでも役にたつよう、行動していきます。